和田 のぞみ
Manager, Media Solutions / Tokyo
Business

世の中の情報を的確に把握。その中でスマートニュースはどうあるべきか?

大学卒業後、エンジニアとしてサーバー、アプリケーション、インフラサイドまで幅広く開発に携わり、後に広告代理店ではメディア運営にも関わるなど、職域を大胆に横断。2019年にスマートニュース入社。以降はメディア事業開発部門(以下メディアBD)内のメディアソリューションズチームでマネージャーとして牽引しています。

和田さんは普段どのような業務にあたられているんですか?

私が所属しているメディアBD部門では、「世界中の良質な情報を必要な人々に送り届ける」という会社のミッションの、その中でも特に「良質な情報」という部分を進化させることに常にトライしています。天気、クーポン、報道、それにエンタメコンテンツなど、スマートニュースが現在扱っている情報は本当に幅広いものですが、そもそもまだ扱えていない、それどころか私たちがまだ捉えることすらできていない情報をどうやって届けていけるのかということを課題として捉えています。情報はどんどん変化していくものですから、常にアンテナを張って「情報を人に届けるとは?」、「そもそも情報とは?」みたいなことを考えながらトライ&エラーを繰り返している感じですね。

メディアBD部門とメディアソリューションズチームのミッションを教えてください

メディアBDでは主に、世の中や情報のあり方がどう変わったのか、どう進化しようとしているのかを把握することに努めています。その中で、スマートニュースはどうあるべきかを言語化し、社内に考えを共有し議論の場を作るという責任を持っていると考えています。ユーザーの皆さんに届ける情報を進化させていくためには、社内の多くの仲間と動いていく必要があるので部署の垣根を超えたコミュニケーションが重要だと思っています。
メディアソリューションズとしては主に社内でビジネス側とエンジニア側の間に立ち、それぞれのチームとコミュニケーションを図るような役回りを持っています。

入社前の経験が今の部署で活きている部分はありますか?

現在メディアBDとしてビジネス側での仕事をしていますが、個人的には元々エンジニア出身であることが今の仕事に活きていると感じています。例えばエンジニア側がバックグラウンドのシステムの刷新をしたいと考えた時に、その人たちにとってはものすごいインパクトのあることでも、ビジネス側からは見えにくかったりすることもあるので、その分野について専門的ではないメンバーからすると「どう変わるんだろう…」という不安の方が大きくなってしまうことがあります。そうした時に私がまずエンジニア側にヒアリングして理解した上で、ビジネス側に目的や経緯などを共有しコンテクストを補足できるようなコミュニケーションを図っています。いつも色々な部署に顔を出して「このことで困ってるの?じゃあサクッとツールを作るね」みたいなことをしているから、社員の人たちによく「和田さんってコアの部署はどこでしたっけ?」と聞かれるくらいです(笑)。

そうして職域や部門を横断することに対して、難しさを感じることはありますか?

それはありません。会社としても「インパクトのあることであれば、部署やチームに関係なく、どんどんトライしてください」と私のやり方を受け入れてくれていますから、本来はメディアBDの仕事ではないようなことをしていても誰も煙たがりませんし(笑)、むしろ応援してくれます。それは本当に心強いことですね。

スマートニュースを選ばれたきっかけを教えてもらえますか?

「インターネットをもっと楽しくしたい」という思いだけです。私は中学生の時に出会ってから今までずっとインターネットが大好きです。「こんなに楽しいものなんだ」という興味から工学系の大学に進み、「ここが変わったらインターネットはもっと楽しくなるかも。だったら自分で開発しよう!」という思いから初めて勤めた会社ではエンジニアとしてサーバーサイド、アプリケーションサイド、そしてインフラサイドの開発に携わり、「もっと多くの人たちに楽しんでもらうために発信して広めよう」という思いから広告代理店へと転職し、広告販売、サービス作り、メディア運営といった業務に携わって来ました。そこから、より「インターネットを楽しくすること」に注力しようとスマートニュースに入社した現在まで、この気持ちだけはブレずに仕事し続けています。そんな中、前職の広告代理店で働いていた時にスマートニュースは取引先のひとつだったのですが、たくさんの取引先がいた中で、この会社だけはコミュニケーションが完全に異色でした。もちろん広告の仕事なので普通はお金の話をするわけですよね。「売り上げを上げるためには?」とか「より効率良くユーザーを獲得するためには?」とか。そんな中、スマートニュースだけは「御社のこの商材は素晴らしいから、これをもっと広めたいんです。そのためにこんなことをやりませんか?」みたいに、取引先としての立場を置いて一緒に考えるように話をしてくれたのがとても印象的でした。「こんな人たちを形作っているスマートニュースって、一体どんな会社なんだろう?」と気になったことが入社のきっかけです。

実際に入社されてみた感想はどんなものでしたか?

先ほども少しお話しましたが、とにかく相手の立場を理解しようとする、他者理解の文化があると思いました。何かをやりたいと思っている人がいたらまずはそれを認め、仮に失敗したとしてもそのトライを認め、その上でみんなが「一緒に考えよう」と機会を設けてくれるような会社だと思っています。ミッションやコアバリューさえ見失わなければ、この会社では職域に囚われずトライできますし、そのために必要なこともみんなが教えてくれますから。部署や役割といった枠を飛び越えられず、トライすることができないというジレンマに悩んでいる方がいたら是非ともスマートニュースに飛び込んで来て欲しいですね。

 

 

Books

おすすめの本を通して人を知る

多面的なコミュニケーションという生き方を教えてくれたミステリー小説

まず私は香川県の田舎育ちで、末っ子のいわゆる超ワガママな子供でした(笑)。自分でも尖った性格をしていると認識していたくらいですから、小・中学校の頃は同級生との衝突もたくさん経験しました。そんな時期にインターネットと出会ったことで私はいわゆる対面ではないコミュニケーションというものの面白さを知りました。メール、チャット、それに掲示板ですね。対面したコミュニケーションからテキストでのコミュニケーションに対峙する場と表現の仕方を変えるだけで、今までうまくいかなかったような会話もスムーズにできました。10代半ばから現実世界でのコミュニケーションも上手くいくようになりました。世の中にはいろんな世界があり、価値観がある。自分が知らないだけで、もっと自分が興味を持てることがある。そんなふうに考えるようになりました。そのタイミングで友人から「面白い人がいるよ」と薦められたのが今回紹介している『すべてがFになる』という本を書かれている森博嗣さんだったんです。

友人が、「森さんは名古屋大学で建築学科の助教授をしている人で、インターネットにも詳しくてC言語についての本も書いてるし、コミケみたいなオタク文化を作り上げたような人でもあるんだけど、私がオススメする一冊はこのミステリー小説だよ」と紹介され、友人の人物紹介だけで興味を持ちました。本の内容に興味を持ったというより、そんな人の言葉をとにかく読んでみたい、まだ自分の知らない価値観や世界があるのではと思いました。

実際に本を読んでみた感想はどんなものでしたか?

この小説の主人公も大学の助教授なんですけど、その人は仕事をする時と趣味を楽しむ時でまったく違うものの見方をしていて、それぞれの会話の中で使う言葉すら変えるくらい多面的なコミュニケーションをするんです。でも、それは単にコミュニケーション能力に長けているからということではなく、自身のコストをいかに抑えるかということのために彼はそれらを使い分けているのだという話を森さんは小説を通して展開されていて、それに衝撃を受けました。
ミステリー小説なので内容としては読みやすい本です。読み始めた最初の数ページだけだと「やっぱり建築学科の先生だけにインテリだよね」と思ってしまいますが、すぐに(インタビュー中で話している)コミュニケーションのコストを抑えるために仕事やプライベートで会う人たち、それぞれに合わせて会話術を使い分けるといった多面的な生き方の話が展開されていきます。これは森さんの他のエッセイなども読むと分かるのですが、彼はこうした生き方を息子さんや奥さんに向けてご自身でも実践されているんですよね。人には人それぞれのやり方があって、誰かを真似するものでもなく、それが合ってるとか間違ってるとか押し付けるものでもない、と。高校当時に初めて読んだ時は友達から借りたものでしたが、定期的に読みたいと思い自分で買い直したくらい大切な一冊です。

『すべてがFになる』

編者:森博嗣
出版社:講談社
出版年月:1996年4月

※2021.09.01時点の内容です