竹内 友理
Strategy and Planning Manager / US
Corporate

部門を超えたコラボレーションを企業成長の原動力に

東京大学法学部を卒業後、三菱商事に入社し、グローバルに活躍。テクノロジーへの情熱を抱き、余暇にはスタートアップ企業へのアドバイスなどを行う。 三菱を退職後、ウォートンでMBAを取得し、2021年に戦略・企画マネージャーとしてスマートニュースに入社。

※2021年12月28日時点の内容です

スマートニュースでどんな仕事をされているか教えてください

私の所属部署である経営企画部は、経営戦略、経営企画、事業運営、チーフ・オブ・スタッフ(CEOの意思決定のサポート)の役割を組み合わせたようなところです。ちなみに日本では経営企画部は一般的な機能ですが、アメリカの企業ではあまり見られません。

私たちは、経営陣、製品、エンジニアリング、マーケティング、BD、コーポレートなど、企業スマートニュースに関わるすべての機能の交差点として、会社の中心に位置していると考えています。 次の四半期から数年単位での会社の戦略とビジョンを定義し、そこに到達するためのビジネス・プランの構築を支援し、実行までフォローします。 会社の業績をモニターし、計画に対しての進捗を確認したり、 リソースの不足や問題があれば整理します。また、全社的な問題や部門間の協力が必要な場合もイニシアティブをとります。

部署と部署、あるいは外部のビジネスリソースとのコミュニケーションを助けているということ?

はい、とても部門横断的で協力的な環境だと思います。私たちは各部門のパートナーとして、それぞれが何をしているかを学び、必要な外部の視点を提供するサポートをしています。また、異なる機能間の交流を調整し、連携が取れていることを確認しています。

Yuri Takeuchi

スマートニュースのような、日本を拠点とするスタートアップで働くことを選んだのはなぜですか?

理由はいくつかあります。1つ目は、急成長しているテクノロジー企業で働く絶好の機会だったから。ビジネスに触れ、部門の横断的な成長に影響を与えることができると思いました。2つ目は、プラットフォームの素晴らしさです。スマートニュースには、その強力なAI/ML技術基盤を構築するための人材が集まっています。3つ目の理由は、日本との接点でした。私はアメリカと日本を行き来し、さまざまなカルチャーのハイブリッドのような環境で育ちました。スマートニュースが日本企業でありながら、普遍的なミッションを追求し、普遍的なプラットフォームを構築しているということが心に響いたんです。

最後に、面接を通して、本当に素敵な人たちにたくさん出会い、企業文化を感じることがでたことも大きかったです。個人のアイデアが歓迎され、やりたいことや成長したいことに手を広げるチャンスがたくさんあるように思いました。社員の皆さんはとても情熱的で、自分たちが作るものの質を大切にしている場所だと感じました。

アメリカと日本を行き来していたとうかがいましたが、ご自身の幼少期やバックグラウンドについて教えてください

私は日本で生まれ、幼少期には祖母の後を継いで日本舞踊の道に進みそうになった時期もありました。4歳の頃父の仕事の都合で渡米することになり、その後、日本とアメリカを行き来しながら育ったので舞踊家にはなれませんでしたが。 さまざまな文化に触れる中で興味の幅は広がっていきましたが、特に旅行や異なる文化や生き方について学ぶことが好きでした。 将来の夢は舞踊家から宇宙飛行士、脳神経外科医、人道支援活動家と変遷し、現在はビジネスとテクノロジーの道を追求しています。今でも数カ月に一度は「私は何をしたいだろう」と思索するために立ち止まりますし、それは進化し続ける上で必要なプロセスなのだと思います。

竹内さんにとって仕事のやりがいとは?

最もやりがいを感じるのは、グローバルチーム全体に変化をもたらすことができることです。スマートニュースの面白いところは、文化や地域の違い、多様さだと思います。成長段階が異なるそれぞれの市場に向け、製品、エンジニアリング、デザイン、マーケティングなど、すべての強みを結集して会社を前進させることにとてもワクワクしています。

会社のミッションや提供価値についてはどう考えていますか?

スマートニュースのミッションは「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」ことです。私は高校生の頃、たまたま目にしたニューヨーク・タイムズの記事が心に響いたことがきっかけで、それから数年かけて自分のNPOを立ち上げ、運営するようになったという経験があります。まさにたった1つの情報が、新しいものを生み出し、人生を変える原動力になったことは、私にとって忘れられない経験になりました。もしその記事に出会わなければ今の私はなかったと思いますし、情報がいかに人々の行動や考え方、アイデンティティを形成するかを物語っていると思います。

スマートニュースとは、価値ある情報に光を当て、適切な人に適切な場所とタイミングで届けることで、このような自己発見のプロセスを可能にする手段なのだと考えています。

Yuri Takeuchi

スマートニュースの未来について、最もワクワクすることは何ですか?

SmartNewsアプリはオープンエンドなプラットフォームであり、極めて普遍的で、重要なミッションを追い求めています。 「ニュースのアグリゲーションプラットフォーム」という見方もありますが、私たちが扱っているのはもっと広い、人々が日常的に遭遇したり必要としたりする可能性のある、全ての情報です。 あらゆる種類の情報を効果的かつ説得力のある方法で見つけ、理解し、整理し、配信することを可能にする情報インフラを目指しています。 そうすることで、世界中のどんなものでもこのプラットフォームに取り込むことができ、世界中の誰もがSmartNewsアプリの潜在的な視聴者になるかもしれません。 それがこの会社で働く最大の楽しみです。

未来のチームメンバーに何か語るとしたら、会社のどのようなことを伝えますか?

スマートニュースのエキサイティングな点のひとつは、会社を自分たちの望む形に作り上げるチャンスがあることです。多くの社員はとてもインクルーシヴで、好奇心積極性、そして会社を形成しようとする意志があらゆるレベルで歓迎されています。

どんな小さなアイデアでもまず皆で話し、ボトムアップで基盤を作ることができるのは、スマートニュースで働く面白さの一部です。会社全体の成長を牽引するために飛び込んでいく意欲が求められます。

Books

おすすめの本を通して人を知る

1日の終わりに、人生において何が大切か考えさせられる本たち

私が人生やキャリアを考える上で参考にした本を2冊選びました。 

一冊目は、アダム・グラントの『THINK AGAIN』。情報過多な今日の世界において、 無限の好奇心を持ち、常に懐疑的であり、理解の限界を認識し、新しいデータに基づいて積極的に見解を更新していくことの大切さを教えてくれます。この本の中で私が気に入ったフレーズは「一貫性よりも柔軟性に軸足を置く」というもの。 オープンであること、異なる意見や経験を求めることの重要性を物語っています。

2冊目は、実は私の偉大な恩師の一人である、実業家・槇原稔氏の自伝『The Story of My Life: Friendships around the world』です。英国に生まれ、米国と日本で育ち、国際的なビジネスパーソンとして成功を収めた槇原氏は、永遠に好奇心を持ち、学び続ける精神を体現した人物。 2020年に亡くなる前に私たちが交わした最後の会話は、アメリカや世界における最近の変化を踏まえて、私が日本に対してどのようなアドバイスができるかというものでした。 

私はまだキャリア半ばですが、この本を読むと、人生において最終的に大切なものは何かについて考えさせられます。また、折に触れて自分の人生を振り返り、それを価値あるものにしてくれた人たちについて思いを馳せることができるようになりたいと思います。

THINK AGAIN

著者:Adam Grant
出版社:Viking
出版年月:2021年


The Story of My Life: Friendships around the world
著者:槙原稔
出版社:日経BP
出版年月:2010年

2021年12月28日時点の内容です。