Inside SmartNews

「分断に、橋をかける」── 部署を越えた貢献が、組織を強くする|SmartNews Igniterの働き方

2025年09日10日

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スマートニュースには、会社のCore Values(コアバリュー)を体現する従業員を毎月称える「SmartNews Igniter(スマートニュース・イグナイター)」という制度があります。今回ご紹介するのは、その一人である佐伯 卓哉さん。

佐伯さんの今回の受賞理由は「自らの職責にとらわれることなく、積極的な姿勢で問題を特定し、周囲に働きかけ、解決に向けて取り組んでいる」こと。スタートアップの目まぐるしい変化のなかで、なぜ佐伯さんは自分の担当外の課題であってもそこから目をそらさず、自ら渦中に飛び込み、課題解決に取り組んだのか。その行動の源泉にあるスマートニュースが大切にするCore Valuesのひとつである「Nothing is Somebody Else’s Problem / ひと事なんてない」を、本人の言葉から紐解きます。


【Profile】
佐伯 卓哉(さえき たくや)Manager, Corporate Data Management and Internal Control System
経理、財務のキャリアを経て、2019年にスマートニュース株式会社に入社。入社後、未経験ながらも自ら熱心に勉強を重ねてストック・オプション制度の設計・運用を担い、自身の職責を越えた主体的な課題解決への姿勢が評価され、2025年3月「SmartNews Igniter」に選出される。2025年8月からは、新たにCorporate Data ManagementとInternal Control SystemのManagerとして、社内の情報管理体制の強化と効率化という新たなミッションに取り組んでいる。

未知の領域へ、白紙の画用紙に未来を描く

― まずは、SmartNews Igniterの受賞おめでとうございます! 佐伯さんが担当されている「Stock Administration」とは、どのようなお仕事なのでしょうか?

ありがとうございます。Stock Administrationは、従業員に対するストック・オプション制度の運用を担う仕事です。将来会社の株主となり得る権利を従業員に付与することで、会社の成長に自分ごととして強くコミットしてもらうための重要な制度です。この制度をミスなく運用することはもちろん、従業員一人ひとりにその意味を正しく伝え、会社の成長を後押しするのが私の役割です。

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― 専門性の高いお仕事ですね。どのような経緯でこのキャリアを?

実は、スマートニュースに入社した当初、ストック・オプションに関する知識は全くありませんでした。経理や財務の経験はあったのですが、組織の変化のなかで、専門外だったこの領域を担当せざるを得なくなったのが正直なところです。「会社がこれからも継続していくために、とにかく自分がやらなければ」という一心でした。ただ、当社は以前からグローバルに事業を展開していたこともあって、各国の法規制や税制への対応も必要だったため、当時は正直とても怖かったのを覚えています。

でも、それをネガティブには捉えていなくて。誰も挑戦したことがないですし、失敗した時のことを考えても仕方がない。白紙の画用紙を渡されたような気持ちで、「自分の知識や経験で、ここに何を描けるかな? 」と、むしろ楽しそうだな、挑戦してみようと感じた部分もありました。経験のないことにもチャレンジさせてもらえるのは、スマートニュースの魅力だと思います。

「業務の交差点」に立ち、協力を生み出す

― 今回の受賞理由となった「職責にとらわれず、積極的に課題解決に取り組んだ」エピソードについて、具体的に教えていただけますか。

ストック・オプションは、法務・会計・税務・労務などさまざまな「業務の交差点」に位置していて、制度が機能するには多くの部門との横断的かつ密な協力が不可欠です。

そして、特にスマートニュースのような若い会社では、大企業のように業務が縦割りで完璧に整備されているわけではありません。加えて、ストック・オプションやベンチャー企業を巡る内外の環境も日々変化していきます。だからこそ、「ここまでが自分の仕事」と自分で境界線を引いてしまうと、さまざまな変化にも柔軟に対応していかなければならない当社では、何も実現できないのです。

自分の専門領域だけではなく、関連する分野の知識も積極的に学び、時には別の部署に実現したい理想を伝えて、一緒に問題を解決していくことも必要です。またストック・オプションを発行したり、制度を変更したりすることで、オペレーションを担う部署にも当然ながら負荷や課題が発生します。そのため、別部署の課題解決にも自然と関わっていく必要がありました。そうしなければ、持続可能なオペレーションを構築することはできないからです。

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役割を超えてチームの成功にコミットする

―その行動は、まさにCore Valuesのひとつ「Nothing is Somebody Else’s Problem」そのものですね。このValueを、佐伯さんはどのように解釈されていますか?

例えば、解決が必要な問題があり、困っている仲間がいるとします。このとき、自ら定めた役割や境界を過剰に意識することは、さまざまな分断を生んでしまう場合があります。こうした状態は、問題の定義の誤りや社内での対立を招き、解決への道筋を狭めてしまうことにつながります。

私はスマートニュースのミッションや実現したい世界に共感し、自分の経験や能力をここで活かしたいと思って入社しました。なので、どれだけプレーヤーとして完璧に仕事をしても、会社やチームが幸せな結末を迎えなければ本当の意味はないと感じています。

だからこそ、ときには自分の役割や境界線にこだわらず、目の前の問題そのものに向き合い、チームの成功に貢献したり、困っている仲間の心に寄り添ったりできる存在でありたいと思っています。

―ご自身の専門外の領域に踏み出すことに、ためらいはありませんでしたか?

全くありませんでした。スマートニュースには、建設的であることを前提に、越境的な行動を歓迎するカルチャーが根づいていると感じています。良い意見であれば、誰の意見であろうと受け入れる。そういう雰囲気があるからこそ、いつも安心して一歩踏み出すことができます。

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そして、スマートニュースにはものすごく優秀で尊敬できる仲間がたくさんいます。右も左も分からない私に、ストック・オプションに関係する法律や実務を社内で丁寧に教えてくれました。

創業者のお二人も制度に込めた思いや歴史的な経緯などを熱く伝えてくださり、多くの仲間が惜しげもなく時間と労力を掛けてサポートしてくれました。境界線を越えて問題に向き合い、一緒に前に進むことの大切さを教えてくれた仲間からも、私は多くのことを学びました。

会社を、社会を、より良い場所にするために

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―ほかのCore Valuesについては、どのように意識されていますか?

当社の3つあるCore Valuesのひとつに「For the Common Good / 共通善のために」がありますが、実は自分はコーポレート部門の目線で解釈するのがちょっと難しいなと感じていました。私が行きついた解釈は「たくさんの挑戦を積み重ねて、ひとつでも多く価値あるアイデアやオペレーションを生み出すことができれば、それがスマートニュースだけではなくて、ベンチャーエコシステム全体を発展させることにもつながる。成功も失敗も、次の世代のベンチャーエコシステムの土壌を耕すだろう」ということです。

スマートニュースを卒業する人がいたとしても、その人が社会をより良い方向に導いていく種子になって、得た経験やノウハウを胸を張って次のチャレンジに注ぎ込んでくれるといいな、うちだけじゃなくてほかの会社でも価値を発揮できるような仕組みを生み出していければ素晴らしいな、と思っています。

"If I have seen further, it is by standing on the shoulders of giants." という言葉が好きで、意味としては「自分が遠くまで見渡すことができるのは、先人たちの知識や努力のおかげなのです」ということ。私もスマートニュースでひとつでも多く結果を出して、仲間と一緒に、スマートニュースだけではなくエコシステムに貢献出来るように頑張っていきたいと思っています。

そのためにも、当社のもうひとつのCore Valuesである「Outcome Obsession / 結果への執着」は不可欠です。会社や社会への貢献を単なる自己満足で終わらせず、きちんと定量的、客観的に測定可能な「成果」として出すことを大切にし続けたいです。

― 最後に、この記事を読んでいる未来の仲間へメッセージをお願いします。

スマートニュースは、まだまだ若い会社です。だからこそ、完成された組織に入るのではなく、これまでのご自身の経験を会社に還元し、一緒に組織を創り上げていくことに面白さを感じてくれる方だと、きっと活躍できると思います。そして何よりも「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」という私たちのミッションに共感し、より良い社会を創っていきたい、という同じ志をもった方と、ぜひ一緒に働きたいと願っています。

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取材 / 文 = Inside SmartNews編集部(梅田)
撮影 = Inside SmartNews編集部(花井)

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